九州産業大学芸術学部ソーシャルデザイン学科では、2024年度から「海洋ごみ」や「大量消費」といった社会課題をテーマにした『漁網クリスマスツリーソーシャルベルプロジェクト』を実施しています。

本プロジェクトは、アーティストのしばたみなみさんと一般社団法人イドベタと連携し、海で回収された廃材漁網をリユースしたクリスマスツリーと、イベント会場で使用されたワインカップを再利用した「ソーシャルベル」を組み合わせ、環境問題をアートと体験を通して発信する取り組みです。
漁網クリスマスツリーの素材となっているのは「ゴーストギア(幽霊漁具)」と呼ばれる海に漂う魚網や漁具です。


オーナメントは、学生一人ひとりが選んだ社会課題を表現したオリジナルで、学生たちが海洋ごみ問題や環境負荷について学び、デザイン・制作を行いました。
フードロス、過剰包装、ファストファッションなどをテーマに、素材にも廃材が活用されています。
ツリーを装飾する「ソーシャルベル」には、イベント会場で人々が使ったワインカップが再利用。

本来であれば廃棄されるはずだったカップを洗浄・加工し、ベルとして生まれ変わらせることで、使い捨て文化や消費のあり方について、来場者に考えるきっかけになれば、という思いからです。
完成した漁網クリスマスツリーとソーシャルベルは、福岡の冬の恒例イベントである福岡クリスマスアドベントの会場・天神中央公園に展示され、多くの来場者の目を引きました。
「これが廃材からできているとは思わなかった」「見た目の美しさの奥に、社会課題があることに気づいた」といった声も聞かれ、作品をきっかけに会話が生まれる場面も見られました。
このプロジェクトは、日常の中にある消費や廃棄について考える“きっかけ”づくりを目的としています。
特に、海洋生態系に深刻な影響を及ぼすゴーストギア問題を背景に、私たちの暮らしと海のつながりを見つめ直す機会になればと思っています。
